測定 (Measurement) ⇒ 評価 (Evaluation) ⇒ 改善 (Control)

環境空気中の有害物質の計測

・都市大気及び富士山頂におけるPM2.5中のPM1の化学組成と発生源

・都市大気中における粒子状物質の粒径分布とナノ粒子の動向

・粒子状物質中の揮発性有機化合物に関する研究

 

 環境空気中に浮遊している有害物質は、ガス、粒子、繊維状など様々な形態を有しており、その発生源も工場、自動車排ガス、廃棄物など多岐にわたっています。特に微細な粒子ほど肺の奥まで到達し人体に悪影響を与えることが懸念されています。

 環境空気においてこれらの粒子状物質の濃度を測定し分析することで、人為発生源を推定したり、大気中での動向を調査したりしています。

 

空気中に浮遊する粒子状物質のFE-SEM(電子顕微鏡)写真(x100,000)
空気中に浮遊する粒子状物質のFE-SEM(電子顕微鏡)写真(x100,000)
富士山頂における粒子状物質のサンプリング
富士山頂における粒子状物質のサンプリング

有害要因への曝露の測定評価

  • 粉じん取扱い作業場における作業環境管理
  • 除染時に発生するインハラブル粒子測定法
  • ハイボリュームを用いた粉じん中の遊離けい酸の定量法
  • 局所排気装置以外の粉じん発散防止装置の開発
  • ナノマテリアル取り扱い作業現場における作業環境管理
  • 加熱脱着法による作業環境中の特定化学物質の定量
  • Refractory Ceramic Fiberの迅速かつ正確な気中濃度測定のための諸検討
  • 局所排気装置の吸引フード周りの気流解析

 人体に吸引された粒子は粒径が小さいほど、肺の奥に達し、健康リスクが増大する懸念が生じます。

 実際に工場でそういった粉じんの濃度を測定したり、粉じん中の遊離けい酸含有率をX線回折法で測定したり、幅広く研究を行っています。

 またナノ粒子は従来の作業環境測定が必ずしも有効かどうか判明していないので、測定法を模索しています。

粒状活性炭:空気中のガス状物質を捕集・分析するための吸着剤
粒状活性炭:空気中のガス状物質を捕集・分析するための吸着剤
吸引フード開口面付近の気流分布のCFD解析結果:フードの後方から空気が回り込んでいる様子がわかる
吸引フード開口面付近の気流分布のCFD解析結果:フードの後方から空気が回り込んでいる様子がわかる
岩石の研磨時に発生する粉じんの個人曝露濃度測定:このような粉じんの吸引には呼吸器系障害などのリスクがある
岩石の研磨時に発生する粉じんの個人曝露濃度測定:このような粉じんの吸引には呼吸器系障害などのリスクがある

環境の改善

  • シリカゲル光触媒や金属酸化物を用いた有機溶剤の分解
  • オゾンを用いた揮発性有機化合物の分解
  • 可視光に対する光触媒活性向上に関する研究

 多くの労働現場の環境空気中に、例えば塗装や接着に使用される有機溶剤(トルエンなど)や、医療現場における特定化学物質(ホルムアルデヒドなど)などの揮発性有機化合物(VOC)が存在しています。

 これらの物質に曝露される量が多いと、作業者の人体に有害な影響を与える可能性があるため、その対策が求められています。

 そこで、これらVOCの処理する方法として、環境負荷の少ない光触媒や金属酸化物、常温でも反応性の高いオゾンに注目して、高効率の分解処理技術の確立を目指しています。また通常の光触媒は紫外線を利用しますが、可視光によって触媒作用を起こすような光触媒材料についても、開発を続けています。

シリカゲル光触媒
シリカゲル光触媒
球状活性炭のFE-SEM像
球状活性炭のFE-SEM像
紫外線によるメチレンブルー分解実験
紫外線によるメチレンブルー分解実験